|
|
|
|
|
帰農塾 参加者 レポート |
KINOUJUKU SANKASYA REPORT
7月18日〜20日 里山帰農塾 7月 〜古代を食べる〜
2008.7.20 更新日 2009.8.3
鴨川での3日間
S.D
今回参加した目的は、近い将来東京を離れ田舎で農のある暮らしをするに当たり、この場所がどういう所か見たい、というのが一つありました。実際に訪れると、想像していた以上に美しい風景に圧倒され、こんな場所で日々生活を営んでいる人々が居るのだと、不思議な気持ちになりました。土地が魅力的なら、人も又魅力的で、自分に正直に、やりたい事をやり、本当の意味で人生を楽しんでいる人ばかり、自然に囲まれ暮らし、やりたい事をやっていると、こんなにも人はきらきらしているものなのかと驚きました。(明らかに東京にいる人とは違います!)そのやりたい事は、自らの手でつかみとり、切り開くのだという、力強さが感じられます。この姿勢は、今の自分に足りない力であり、学ぶべきものだと感じました。
訪れた理由の2つ目に半農半XのXの部分を今後どうして行くか、そのヒントとなる情報を得たいという事がありました。農的生活はしてみたいが、それだけでなく自分の核というか、生きる方向性(使命のようなもの)が欲しくて、ず―――っと探して来ました。今回気付かされたのは、半農半Xということにとらわれすぎずに、農的生活をしながら、いろいろな可能性を模索していくのも良いのではないかという事です。あせらずに、周りの人との関わりの中でXが見つかり、育っていくこともある。Xだけでなく、半農半XYZ…と色んな可能性があると言われましたが、本当にその通りだと思いました。
自分は今25歳なので、単純に計算しても人生の1/3程度しか生きていません。残りの2/3をどうしていくか、あせらず考えつつ、でもこちらの人々の様に自分のやりたい事に正直に生きていきたいと思いました。
これから東京に戻りますが、きっとこことのギャップに参ってしまうと思います。でも、ここで感じた事を忘れずに生活したいと思います。都会にしか無いものも沢山ありますが、田舎にしかない素晴らしいものもまた、沢山あります。私は後者のほうを自分の人生に取り入れ、充実した人生にしたいと強く思いました。
「ムラ」の時代に期待!
Y.N
6月の帰農塾に引き続き、2回目の参加となった。前回の帰農塾では、鴨川がどんな場所だろう、農業をしてゆくとはどんな暮らしなのだろうという漠然とした興味があって参加し、自分がそれまで思っていた農業をしたいという気持ち、農業を中心とした循環型の暮らしを実現したいという気持ちの後押しをしてもらって帰ることができた。前回の参加を受けて今回は、1つステップアップをし、一つ目に鴨川に暮らすとしたら、今の自分にはどんな方法があるのだろうかというテーマ、二つ目は、農業をやるために、どんな準備をしたら良いのかというテーマを持って参加した。
今回3日間を経て、2つのテーマに対して継続して調べ、動き続けることだという結論を得ることができた。自分はどこで何をしたいのかを明確にし、それに対して、アクションを続けていこうと思う。
今回の授業の中でも、たくさんの情報や考え方に出会うことができた。「ムラ」が中心の時代というキーワードを発信してくださった甲斐さんのお話は、大きな時代の流れと、ご自分の足で集めてきた情報を咀嚼してのもので、非常に具体的で興味深かった。今後「ムラ」が中心の時代という言葉は、自分の中でも大きなキーワードとなっていく気がする。鴨川の風力発電の問題は、ムラ発の動きの一つとして、ムラから変わっていく市民運動・草の根運動的なものとして、興味がある。鴨川での風車建設の反対にとどまらず、鴨川自然王国始め、鴨川コミュニティの先進性を活かして、風車建設の代替案、ひいては国としてのエネルギー問題・政策や、国の進むべき方向に問題提起をしていくような、そんな期待も、都内に住んでいる私が期待するのはあまり人任せ無責任ながら、してしまう。
最後になりますが、農作業や講義の後の飲み会、今回もとても楽しい、最高の時間でした!鴨川自然王国の皆さんに感謝いたします。
私の内的変化
T.O
鴨川自然王国の会員になって3ヶ月。この間の私の内的変化は目覚ましいものがあった。自然と共生する人達と触れ合う中、自分が自己紹介をするときに「組織の肩書」を紹介しているだけで自分自身を表現できないことを気が付き、自分が組織の枠組みどっぷりつかっていたことを実感した。さらに、今回の「里山帰農塾」への参加は更なる気づきを与えてくれた。
それは、「受動的に生きる」ということと「主体的に生きる」ということの違いである。
天候に左右され、土地に定着して生きる、ということに、今までの私は受け身のイメージを持っていた。しかし、帰農塾にかかわるすべての人が主体的に生きているとわかった。自分たちが発信源となって、地域、国、地球をより良くしていきたい、という希望を持っている、と思った。
物事を企画して推し進めていく面白さは、組織の中にいても人生の中でも同じだなと思った。むしろ、というか断然人生を計画していくほうがおもしろいだろう。
私は今、企業の中で企画の仕事をしている。すぐに帰農する予定はない。しかし、今の仕事と向きあい、自分のプライベートの興味(今はマクロビ)を極め、自然とかかわってゆけば、いつしかそれが一筋の流れとなり、本格的に主体的な田舎暮らしをすることになるかもしれない。
今は、今目の前にあることを一つ一つ乗り越え、自然とのつながりを大事にして地球にくらす生活者として生きていこう。(こりんこりんの)「地球とともに生きる生活」と言う言葉が印象に残る。そこから、私の未来ははじまっている。
「王国」テラスにて
Y.H
目にしみるような緑。段々になった田んぼの中に家が点在し、遠くになだらかな低い山が連なる。屋根をわたる吹きぬけていき、ウグイスの声が鮮やかに聞こえる。
「鴨川自然王国」の山小屋のテラスに置かれた椅子に座っていたひととき、桃源郷という言葉を思い出した。わざわざ外国の「リゾート」にまで出かけて探そうとしていた空間がここにあったのだ。
日本の里山の風景―それはおそらく講義であったように縄文時代から継がれてきたものだろう―の美しさに唖然とした。これに感動を覚えるのはもちろん、自然から切り離した生活を送る「都会人」だろう。
この夢みたいな風景の中で、身体を動かして自分の食べ物を自分で作る暮らしをすること自体の魅力というのが、若い世代を中心とした都会人の「農的くらし」志向の体質なのかもしれない。「DIY」とか「反グローバリゼーション」等の要素もこの現象にかかわりはあるのだろうが、「王国」の山小屋で実感したシンプルな喜び・幸福感こそが、そういう歓びを知らずに過ごしてきた世代あるいは地域の人間を引きつけるのだろうと思う。
そこにはしかし、都会、現代的センスの絶妙なスパイスが効いていることもかかせない。「有機」「環境」志向はある意味きわめて都市的思考であるし、それらを軸とした衣食住全体の設え、そして新しいとりくみが若い世代によって次々と開拓されている。
そういう消費者を受け入れ、農的暮らしのテーマパーク的な「グリーン・ツーリズム」を展開するのも一つの方向性だろう。「王国」という名称、最後まで完全に地元在住にはならなかったという創設者の姿からも、それが「王国」には似合う気もする。が、人生を賭して移住してくる人々は「テーマパーク」から出てリアルな地域社会で生きていく。多様な可能性をもったこういう人々を送りだす、ワンダーランドとリアルなコミュニティの中間のような不思議な空間「鴨川自然王国」の「秘密」を自分のリアルな居場所に戻ってもう一度考えることにしよう。
「地域を耕そう、自分を耕そう」
S.T
私は今、大学4年生なのですが、就職活動を考えた時に、自分が企業に入って仕事をするというイメージがまったく湧きませんでした。その上、環境問題や経済発展の問題など、これまでの都市型の生活をしていては解決できないと感じるようになっていました。そんな時に、自分は地球の上に生きているんだから地球といっしょに生きていける生き方をしたいと思うようになりました。また、食べることが大好きでおいしいものを食べていれば自分は幸せに生きていけるという思いもあって、里山帰農塾に参加しました。
今回の帰農塾に参加して、地域(地方?)にはとても可能性があることを感じました。地域には山や川という自然があり、コミュニティがある。その中で課題を見つけていけば地域は生き生きする。こういうおもしろさがあることを知れにことがとても幸せでした。そして、地域には強力なコミュニティがあって、そういう中で地域を盛り上げ人とつながって生きていくことが人にとって幸せな生き方だと感じました。
また、農をすることは人にとってとても自然だと感じました。そして、風が吹いて気持ち良いとか星がキレイだとか、そういうことを感じながら生きていきたいと思いました。
帰農塾に参加して、より自然といっしょに暮らしていきたいと思うようになりました。そういう風に生きていける道を探していこうと思います。
たくさんの生き生きとしている方のお話が聞けて、とても良い経験になりました。
私もそんな生き生きと自然を歩んでいく生活を送りたいとハッキリ意識できる経験になりました。鴨川自然王国の方、帰農塾の講師の方々、どうもありがとうございました。
自分の生活と社会とのつながり
T.O
二泊三日の帰農塾に参加しました。参加する前に自分としてこの帰農塾で感じとりたいと思っていた事は里山での暮らしぶりとどのように生活が成り立ているのかどうかという事です。普段は食物を含め全て「お金」によって得ています。家の近くの農園の一画を借りて野菜を育てていますが、生き物相手、自然相手の仕事は必ず意図した結果がえられるとは思えず、農業で生活していく事にとても不安定なイメージがあったからです。ある意味自分の生活を主に考えていたと言えますが、帰農塾で実際に鴨川で暮らしている人の話を聞くと、自分の事というよりもむしろ住む地域や社会全体の視点から自分は何をするのかを選択している人が多い印象を受けました。自分の生活をどうしたいかではなく、今社会や地域で何が必要なのかを考える事が実際に自分のやりたい事を探す手がかりになるのかもしれない、そう思いました。また、もう一つ得た考え方として、一言で農的暮らしといっても人によりその実現の方法は様々であるという事です。実際に農業に主軸を置く生き方もあれば、その農産物を流通させる事、カフェなどで農産物を活かす事、さらにはそのような作物を選んで買う事も一つの形であり、そのどれもが必要な役割だと思いました。自分がどのような形でかかわっていくのかはまだもう少し考えていきたいと思いますが、何をするのか決める上では自分の生活だけではなく、その行為が社会や人のつながりの中でのどのような影響や意味があるのかも考えて自分は生き方を決めていきたいと思います。
「食」
K.M
今一番関心のある事は、「人間は何を食べたらいいのか」という事です。ヨガを通じてマクロビオティックを知り、本を読んだり、料理教室に通う様になり、食に対する意識が高まりました。特にそれまで、おかずのおまけぐらいにしか考えていなかった野菜のおいしさに気付いたのが大きな変化です。自然食品店で、有機野菜を買い、農家から直接送ってもらっていましたが、だんだん野菜に対する思いが、「どういう環境で、どういう風に育てられているのか知る方が、料理を覚えるより先なのでは?」と感じる様になりました。そこで、今年の6月より三浦海岸で畑を借り、周りの方に教えていただきながら、私の半農が始まりました。もちろん知らない事だらけで、聞いたり、本を読んだりしていますが、実際野菜が大きくなるにつれ、支柱の意味がわかり、つるが自然にまきついていく姿を見ると、とてもいとしく感じるとともに、自然の力の不思議さを感じます。
食に関する本を読んでいくうちに、何をどう食べるのが、人間の本来の姿なのかと考える様になりました。マクロビに限らず、ローフードやナチュラルハイエージの勉強を始めている所です。実体験を増やし、自分なりの方法を探していきたいと思います。
里山帰農塾で得たもの
K.M
高校生の頃読んだ「わら一本の革命」をきっかけとして、自分の中で農への興味は、消えることなく心の中に在り続けていたのだと思う。あれから20年が過ぎて、ようやく小さな畑と向き合い、農や環境問題のイベントに多く参加するようになると、農への関心は揺るぎないものになってきた。そろそろ、第2の生き方に向けて、シフトしていく時期が訪れている気がする。
鴨川自然王国で、田舎暮らしを実現させてきた人達の話を聞き、いろいろ難しい問題を抱えているということも知ったが、それよりも、田舎暮らしは面白そうという印象が強くなった。移住者一人一人が、それぞれ多様な才能を生かして、生活を成り立たせていることを聞くと、都市生活が何ともつまらないものに感じてしまう。自分の暮らし、人生、仕事を自分で作れるようになれば、多くの新しい発見が得られるのではないだろうか。
今後、テーマにしていきたいのは、「生きる力」を付けること。今の都市生活のようにお金さえあれば、すべてを解決できてしまう状況から、自分自身の力で、自分の周りの物を生産し、人や環境との関係を作りあげることができるように、生き方を変えていくつもりだ。そのための多くのヒントは、今回の帰農塾で得ることができた。どんな形になるかはまだわからないが、今後の生き方のベースとなる知恵を与えてもらったと思う。
「里山帰農塾に参加して」
T.S
早期退職をし、次の人生をどのように生きていくかを模索しているときに里山帰農塾を知り参加しました。
退職を決意した時に、農的な生活をしてみたいと昔から考えていたのが背景にあった為です。
これからは、自然や環境にやさしい生活イコール自給自足の生活が自分には合っていると考えています。
自給自足の生活といっても、私には、家庭菜園を含め野菜作りの経験などまったくない現実があります。
そこでインターネットで新規就農者や田舎暮らしの情報を集めている中でこの里山帰農塾の内容が目に止まり参加を決意しました。
実際に参加してみて、二日半の日程で講義あり、畑作業あり、その他いろいろな体験ありと盛り沢山の内容に大変満足できました。
また、いろいろな体験談を聞けた事で、今後の参考になりました。
今回の経験で、田舎暮らしと自給自足への気持ちがいっそうふくらみましたので、まずは、行動を開始していきます。
|
|
|
|