「棚田オーナー制とトラストの法的違い」
■text:田中正治
■date:2004.3.11
棚田オーナー制とトラストの法的な違いって何なのかなと、いう疑がず〜っとあったのでちょっと調べてみました。
1) 棚田オーナー制
*「特定農地貸付に関する農地法等の特例に関する法律」(平成1年)によって、一定の面積(1反=330坪未満)と一定の期間(5年未満)を定めて、非農家に農地をかしつけても良い、といった内容で、借地権が生じ、契約書を交わします。ただしその貸し付ける側は、地方公共団体か農業協同組合に限られています。個人はだめというわけです。
*農地法では、非農家に対しては、農地の権利移動は認められていないのですが、最近農地を借りたい人が増えているので、こうした特例を作ったのでしょう。
*棚田オーナー制は、この法律にのっとっていますので、一般には地方自治体が主体となり、自治体が農家から土地(棚田)を借りうけ、その借りうけた棚田を、市民の「オーナー」に貸す。「オーナー」はその棚田で稲を栽培するというシステムです。
2) 豆畑トラスト
*農地法にも上記の特例法にも拘束されません。農家が経営している畑で「入園者」が農作業の一部を行う、「入園契約方式」に該当するそうです。つまり、任意ですので、やりたいようにやればよいというわけです。全国で展開されている大豆畑トラスとは自分たちのコンセプトにあわせてシステムをかってに作ってやっていると思います。
3)最近、経済特区が話題を呼んでいて、ここ鴨川の大山千枚田でも3年間オーナーになっていて、農家・地主さんと話がつけば都市市民も棚田を所有できるとか。棚田特区です
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